2010関西サッカーリーグ Div.2 第13節 (vs アミティエSC京都)
2010年9月18日(土)11時45分キックオフ
【試合経過】試合終了 ○3-2
【得点経過】
前半23分 14西崎(アシスト18石倉)
後半7分 失点
後半20分 15奥田
後半21分 9藤原(アシスト14西崎)
後半45分 失点(PK)
【先発メンバー】
GK 1内野
DF 2上田、4中島、5小池、8田口
MF 9藤原、10宇野、14西崎、15奥田
FW 11岩田、18石倉
【選手交替】
後半33分 18石倉→20藤本
後半33分 9藤原→13野元
後半41分 11岩田→3竹中
【山本監督コメント(ハーフタイム)】
・サイドで数的優位が作れている事が効果的な攻撃につながっている、続けよう。
・うまく個性を活かした攻撃ができていて決定的なシーンをいくつも作れている。繰り返し続けていこう。
・前期は最後に追いつかれた。相手は最後までパワーを持って挑んでくる。「良い守備」からゲームを作ろう。
【山本監督コメント(試合終了後)】
・最高のゲームだった。あと1つ、勝って決めよう。
リーグ残り2戦、首位アミティエSC京都(以下、アミティエ)との対戦。今期の1部昇格に向けて、必ず勝たなければならないこの試合、会場は先週と同じ鶴見緑地球技場、先週に比べると幾分マシにはなったものの、それでも気温33℃・湿度34%となお厳しい状況の中、11:46アミティエキックオフでスタート。
(スタンドはハーフタイム時に43.8℃を記録)
個人の能力で上回るアミティエを意識して、試合開始直後から激しく、そして人数を掛けてボール奪取を実行する。そして、奪ったボールを正確に素早くつないでアミティエゴールに迫る。前半3分、直接FKのチャンス、MF15奥田がDF8田口に合わせるが、アミティエGKはパンチングでコーナーキックに逃れる。8分の直接FKのチャンス、奥田は直接ゴールを狙うがクロスバーを直撃して得点ならず。
一方、開始直後は滋賀の激しいプレスに手を焼いたアミティエだが、高い身体能力を活かして迫力のある反撃を仕掛ける。12分に滋賀右サイドからのクロスをFW20に合わせられるが枠を外れ、難を逃れる。
その後、再び滋賀がペースをつかみ、アミティエゴールを目指す。今日は、ゴールを攻める意識が高く、積極的にシュートを放ち、こぼれ球にもいち早く反応して再びシュートを狙うことができていた。そして、23分、ついに待望の先制点が生まれる。左サイドでボールをキープしたFW18石倉が斜め後方にバックパス、これをMF14西崎がワンタッチしてボールを持ち出すとそのまま約35mのロングシュート。ほぼ無回転のままアミティエゴールを襲い、アミティエGK一歩も動けない完璧なゴールを決める。
それでも、アミティエも負けずに反撃、26分、滋賀左サイドから上げられたクロスにFW9に合わせられるも、シュートはわずかに右にそれて外れる。その後も一進一退の攻防が繰り広げられ、大変見ごたえのある(気が気でない)ゲームとなった。
38分にも自陣でのミスからFW20にゴール前に持ち込まれて、最後はFW9にシュートを打たれるが、GK1内野のポジショニングが良く、正面でセーブして決定的なピンチを防ぐ。
45分には、左サイドを個人技で完全に崩した西崎からFW11岩田にラストパスを送るが、岩田が丁寧に放ったシュートはゴールライン上まで戻ってカバーしたアミティエDFにクリアされる。前半はこのまま1-0で終了。
後半開始から、アミティエはFW20からMF7に選手交替。ハーフタイムに気持ちを入れ替えたか、アミティエの出足が早くなり、滋賀の攻撃の起点を時にファウルを伴う激しいタックルでつぶしにかかられる。これでリズムを乱された滋賀、後半7分に自陣でのミスからアミティエの素早いカウンターを受け、最後はMF14にゴールを決められ、試合は振り出しに。
それでも滋賀、全員気落ちすることなく、励ましあいながら、再び攻撃を組み立てる。9分にはこの日の左サイドを完全に自分のものとした西崎が中央の岩田にパスを送るが岩田のシュートは再びGKにパンチングでコーナーキックに逃れられる。11分には右サイドのMF9藤原から中央の岩田がヘディングで落としたボールをDF5小池がシュートするがポストに弾かれる。
その後も、前半以上にスピード感のあるオープンなゲームが展開される。17分にはゴール至近から決定的なシュートを打たれるも内野が渾身のスーパーセーブ、相手の逆転を許さない。
すると、20分、アミティエゴール前中央の約25mの直接FKのチャンス、奥田がしっかり枠を狙って放ったシュートはワンバウンドしながらもゴールに吸い込まれ、再度2-1と勝ち越しに成功。
続いて21分には西崎がアミティエDFをひきつけて藤原へパス、これをしっかりゴールへ流し込んで3-1とリードを広げる。
さらにリードを広げるべく、23分にも岩田のパスから奥田がシュートを放つもゴール上へはずれる。29分にも直接FKから最後は田口がヘディングシュートを放つがゴール左へ外れる。
33分には、MF13野元とMF20藤本を投入し、さらに攻守を活性化する。
互いにシュートを打ち合った後の39分、この日もカバーリングの意識高く守備で貢献していたDF4中島が一発退場の判定を受け、1人少ない状況となる。
これを受けて、41分に岩田からDF3竹中に選手交替。難しいタイミングでの交替にも関わらず、竹中はしっかり対応して守備を固める。
そのまま逃げ切りたいところだったが、45分、アミティエの捨て身の突進をファウルしたとの判定でPKを取られる。
これを決められ、3-2と迫られる。それでも残り時間をしっかりと凌ぎきり、タイムアップ。
「負ける=今期リーグの終戦」を意味した難しい試合にしっかりと勝利することにより、1部昇格を次戦勝利で自力達成できる状況を作り出すことに成功した。
次節10月3日(日)、今期リーグ最終戦に昇格を掛けて試合に臨む。この2週間で披露したチームの進化形・完成形をさらに磨き上げて、もう一度再現してもらいたい。自力で目標を達成できる、その達成感を会場の皆さんと分かちあいたい。相手は、開幕戦で煮え湯を飲まされた関学クラブ。簡単な試合には絶対にならないが、どんな状況になろうとも最後まで戦い抜いてもらいたい。
・・・最後に、後半39分の中島の退場について。
普段から、選手たちは判定に異議を唱えることにより不必要なカードをもらうことのないように、判定でイライラすることのないように指導されているし、今回のこの場面で納得がいかない選手たちに素早く駆け寄って、なだめてプレーに集中するように呼びかけた主将の岩田はその指導を体現したものと思っているが、一言書きとめておきたい。
状況は、パワープレー主体となった終盤のアミティエが滋賀右サイドの裏のスペースにボールを送り、これにアミティエMF23より早く反応した中島がボールをクリアした後に乗り掛かられてファウルを受けた後に、報復を行ったと判定されたもの。
アミティエMF23はファウル後も不必要に長時間、倒れた中島選手を跨いだまま、二言三言挑発していた。これを払いのけようとした中島が相手の挑発に乗ったまでと言われればそれまでだし、「結果として」レッドカードを提示されたことに今さらどうこういうつもりはない。
ただ、このシーンを「自分は毅然と対応した」と主審が考えているのであれば、それは大きな勘違いであると申し上げておく。「明らかにコトが起きそうな」状況が起こりつつあるにも関わらず、素早く駆け寄って引き離すことで「未然にコトを防ぐ」努力をすることもなく、後からノコノコやってきて片方だけにレッドカードを提示するその「心」を疑う。
これによって、中島はより多くの経験を積むことができる最終戦への出場がかなわなくなった。他の選手全員がこの無念を背負って戦ってくれることだろうが、この場面をご覧になられた普段審判をされる方々(チーム関係者も含む)には本当によく考えていただきたいと思い、敢えて書かせていただいた。